2024-03-29T09:41:35Z
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2022-12-12T05:29:19Z
226:216:219
「不在の色」 : 14-16世紀イタリア服飾にみる青の諸相
Il colore assente : Alcuni aspetti dei vestiti azzurri nei secoli XIV-XVI in Italia
伊藤, 亜紀
Ito, Aki
イタリア学会
本文データは学協会の許諾に基づきCiNiiから複製したものである。
230
歴史学
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学術雑誌論文
パストゥローは、ドイツとイタリアでは赤のモードの勢力がきわめて強かったために、青のモードの受容がフランスよりもやや遅れたことを認めている。しかし中世末期には、青がヨーロッパ全域を凌駕するに至ったと断言している。しかし、たとえ数量的に青い織物や衣類の需要が増えたとしても、それは青の真の勝利を意味するものではない。イタリアでは、15世紀に入っても青は依然として庶民の色であり、その意識はなかなか消え去らなかった。その一方で、赤は皇帝や教皇位のシンボルであり続け、また上層階級に好んで着られたのもやはり赤であった。つまりここで確かに言えるのは、パストゥローが《revolution bleue》と呼んだような劇的なものは、イタリアには訪れなかったということである。そして16世紀になると人びとの好みは黒に移行してしまい、青が進んで迎え入れられることはついぞなかった。色彩論の中に一定の座を占め、一応の評価が与えられるようになっても、これが実際に着るべき色として称揚されることはない。イタリアにおける青は、やはりどこまでも「口を閉ざしておくべき」色でしがなかったのである。
イタリア学会
2000-10-20
jpn
journal article
http://hdl.handle.net/10083/1616
https://teapot.lib.ocha.ac.jp/records/4087
http://ci.nii.ac.jp/naid/110002959446/
AN00015107
03872947
イタリア学会誌
50
1,232
23,233
https://teapot.lib.ocha.ac.jp/record/4087/files/イタリア学会誌50_伊藤.pdf
application/pdf
1.2 MB
2018-04-26