@article{oai:teapot.lib.ocha.ac.jp:00035026, author = {松川, 哲哉 and 渡邊, 正子 and Matsukawa, Tetsuya and Watanabe, Masako}, issue = {1}, journal = {お茶の水女子大學自然科學報告}, month = {Jul}, note = {application/pdf, 紀要論文, 樹脂加工を施した木綿布は,一般に汚れにくく付いた汚れも洗浄しやすいと称されているが,その実態については疑念をもつて来たので,前報までに準じた人工汚染の方法により汚染性を比較し,次にそれらの洗浄試験を行つて洗浄性を検討した。得られた諸結果のなかで主要なものを次に列挙する。本報告には,直接,汚染に関連した実験結果だけを述べたが,これらの原因についてはさらに検討を要する点も多く,引続き実験中であり,別の機会に報告を行う。1)市販状態の加工布は,四塩化炭素分散の人工汚染(S_1)によつては,それらの未加工布とほぼ同程度の汚染性を示すが,水分散の人工汚染(S_2)によると未加工布よりもずつと汚染されやすくなる。この一因として,浸漬による水性汚染の場合には分散剤や撥水剤の併用が却つて汚染性を高めるものと認められる。2)市販状態の加工布を汚染したものは,いずれの汚染方法によつた場合にも,それらの未加工布に比べ,蒸溜水洗浄による洗浄性が著しく低下する。四塩化炭素分散標準汚染液型(S_3)に水分散汚染液(S_2)におけると同量の非イオン活性剤を添加して人工汚染に使用したもの(S_1)でも,この傾向は全く同様である。3)木綿布の樹脂加工剤として普通に用いられている各種の樹脂原液を,それぞれ単独に同量あて使用して樹脂加工を施した試料によると,次のことが認められた。i)アクリル系樹脂による加工布は未加工布に比べ,S_1,S_2どちらの汚染方法による場合にも汚染性が大きく,なお,付着した汚れは,水洗浄(W_1)ではもちろん石けん水洗浄(W_2)によつても著しく洗浄し難い。ii)参考として同じく単独で用いた撥水剤だけによる加工布は,汚染性についてはアクリル系と同様の傾向を示すが,汚れは石けん水洗浄によつては未加工布程度に落ちる。ただし,この場合にもS_2汚染により水洗浄を行つた際の洗浄率はかなり低い。iii)その他の,尿素・メラミンおよびそれらの誘導体を主成分とする樹脂加工布は,汚染性は未加工布よりもやや高いか同程度であり,水洗浄率は未加工布よりもやや低下し,石けん水洗浄率は未加工布とほぼ同程度であるが,樹脂型相互間における差異はあまり顕著ではなく,エチレン尿素系によるもの(R_4)が僅かに高い数値を示している。, 4)前項の場合,いずれもS_1汚染のほうがS_2汚染よりも汚染性が大きく,従つて市販加工布において汚染率がS_1