@article{oai:teapot.lib.ocha.ac.jp:00039294, author = {SUGIMOTO, Hitomi and 杉本, 瞳}, journal = {人間文化創成科学論叢}, month = {Mar}, note = {application/pdf, 紀要論文, 『湖水地方案内(A Guide to the Lakes)』は、William Wordsworthがイングランド湖水地方を訪れる観光客\ や新たな居住者を読者として想定し、1810年から1835年にかけて創作した案内書である。「旅行者への指示と情\ 報」というセクションで、彼はこの本が「よい趣味を持つ人(“the Minds of Persons of taste”)」に読まれる\ ことを期待していると述べ、他のセクションにおいてもこの“taste” という言葉を繰り返し用いている。字義\ 通りに解釈するならば、この言葉は美学的素養を指すものと推測される。\ 近年の『湖水地方案内』に関する研究では、Wordsworthが景観を描写する際に同時代に広く流行したピクチャ\ レスクの観点を取り入れていることが指摘され、“taste” はこの美学的観点と関連づけられてきた。その一方で、\ 地理学・環境保護の観点からの研究はこの“taste” という美学的な用語をより広義の文脈において解釈しよう\ と試みてきた。しかしながら、この言葉が作品全体で担っている戦略的な機能についてはまだ十分な研究がなさ\ れていない。\ 本論文では、『湖水地方案内』における“taste” という言葉を、美学、地理学、環境保護の観点から考察し、\ 湖水地方固有の景観が徐々に失われつつあった時代に、彼がいかに戦略的に読者の関心を惹きつけ、彼らの美的\ 素養を高めると同時に、地史や生態系に関する知識を授け景観を保全しようと働きかけていたかについて検討す\ る。}, pages = {53--65}, title = {William Wordsworth’s Strategic Use of “Taste” in A Guide to the Lakes}, volume = {17}, year = {2015} }