@article{oai:teapot.lib.ocha.ac.jp:00042488, author = {大持, ほのか and OMOCHI, Honoka}, journal = {人間文化創成科学論叢}, month = {Mar}, note = {紀要論文, 近代日本の思想家である久松真一(1889-1980)の思想のあり方には、社会や人類のために働いていくという倫理的な視点があった。しかしながら、久松は禅により自覚される「無相の自己」を重視していたため、これまで彼の思想は主に宗教的あるいは哲学的観点に基づき論じられてきた。したがって、久松思想の全体像を捉えるにはその倫理的側面を明らかにする必要がある。 そこで、本論文では、久松における禅と茶道の実践を事例として、その思想に見出される倫理性、また彼が如何に理想とする人間と共同体を形成していったのかを検討する。久松は宗教に基づく倫理という考えを更に一歩進め、実践面における倫理の重要性を説くようになる。このような人倫に基づき形成された共同体や人間関係には、彼の宗教に基づく倫理観から現れる普遍性が見られる。彼の宗教と倫理との関係性を紐解くことにより、「全人類倫理」あるいは「世界倫理」といった全てに通ずる、新たな倫理に基づく人間形成のあり方を見出すことが可能となる。特に、久松における倫理の実践では、個人と共同体との関係性においてその倫理的特徴が表出している。 本研究は、久松思想が現代社会にも適用し得る倫理観を持つことを示している。また、これまで注目されてこなかった久松思想の一部分を理解し、全体像を明らかにする一助となり得るであろう。}, pages = {11--22}, title = {久松真一における倫理的観点}, volume = {21}, year = {2019} }